吹き抜けのあるおしゃれなリビングに憧れる方も多いのではないでしょうか。
リビングを開放的で明るくしたいなら、吹き抜けはおすすめしたい間取りです。
人気の高いリビングの吹き抜けですが、実は採用してから後悔したという意見も少なくありません。
デザイン性は高くても、住み心地の悪さを感じてしまうこともあるため注意が必要です。
今回は、リビングの吹き抜けで後悔した理由と対策を解説します。
リビングの吹き抜けを採用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
リビングの吹き抜けで後悔する7つの理由と対策
リビングの吹き抜けを作って後悔した理由を紹介し、対策を解説します。
①冷暖房の効きが良くなかった
2階とつながる大きな吹き抜けをつけたら、冷暖房の効きが良くなかったという事例です。
LDKのエアコンをつけても、2階の温度の影響を受けてしまい、快適な環境にならないことがあります。
特に冬場は2階から冷気が降りてきてしまい、足元が冷えてしまって居心地が悪いという意見も少なくありません。
また、冷暖房の効きが悪いとエアコンを強運転させなければならず、光熱費もかかりやすくなってしまいます。
【対策】・建物の断熱性能や気密性能を高めた家づくりをする・シーリングファンをつけて空気を循環させる・全館空調を採用する 大前提として建物の断熱・気密性能が低いと、快適な住まいを作ることはできません。
吹き抜けがあることによって、余計に冷暖房効率の悪い家になってしまいます。
高性能の断熱材やサッシを選んで、建物の断熱性能を確保しましょう。
また、細かな部分の施工までこだわっている住宅会社を選んで、気密性を高めることもポイントです。
建物の断熱・気密性能を高めたら、快適になる設備をプラスすることをおすすめします。
シーリングファンを付ければ、1階と2階で空気の循環ができるため、快適な室温を保ちやすいです。
デザイン性の高いシーリングファンを選べば、リビングのアクセントにもなっておしゃれです。
また、建物全体の空調を1つの機械で管理する全館空調も、吹き抜けとの解消が良いと言えます。
吹き抜けがあることで1・2階の空気の循環をさせやすく、家全体の温度差を減らすことができるからです。
リビングに吹き抜けを作るなら、基本の性能を高めてから相性の良い設備を取り入れてみてくださいね。
②食事のニオイが2階まで上がってしまった
吹き抜けで1階と2階がつながっていると、食事のニオイが2階まで上がってしまって後悔したという事例です。
LDKが一体になった間取りは、キッチンやダイニングから発生した食事のニオイが、リビングの吹き抜けから2階へ上がってしまいます。
お鍋や焼き肉などのニオイが、2階にある寝室の布団やクローゼットの洋服などに移ってしまって後悔したという意見も。
ニオイは目に見えないため対策を忘れがちですが、設計時にしっかり考えておく必要があります。
【対策】・ニオイ移りさせたくない空間は扉をつける・ダイニングキッチンとリビングを仕切るニオイ移りを防ぎたい空間は必ず扉をつけ、毎回閉める習慣をつけましょう。
また、ダイニングキッチンとリビングを別空間にしたり、扉で仕切れるようにしたりする方法も効果的です。
③2階で子供が遊ぶ音が気になった
吹き抜けがあると、1階と2階それぞれの音も気になりやすくなります。
「音が気になる‥」と後悔した事例を紹介します。
・子どもが2階で遊んでいる音が1階のリビングまで響く
・1階のリビングの話し声が2階の寝室まで聞こえる
・1階のテレビの音が2階まで聞こえてテレワークに集中できない
建物内の音が気になると、暮らしていくうえで大きなストレスになってしまうため、必ず対策しましょう。
【対策】・音が気になる部屋は吹き抜けから離す・壁やドアを防音仕様にする音が気になりそうな空間を吹き抜けから遠ざけて配置することで、対策することができます。
寝室や仕事部屋などの集中したい空間は、壁に防音材を入れたり防音性の高い扉を選んでも良いでしょう。
また、 吹き抜けの回りを壁で囲んで室内窓をつけ、音が気になるタイミングだけ閉められるようにする方法もおすすめです。
室内窓を開け閉めすることで取り込む日差しの量も調整できるため、寝室などにつけることをおすすめします。
④来客時のプライバシーが気になった
吹き抜けを付けたら、来客時のプライバシーが気になったという意見もあります。
具体的には、1階のリビングから2階のプライベート空間が丸見えになってしまったという事例です。
家族で生活リズムが異なる場合、子供の友人が遊びに来るタイミングで寝起きの姿を見られてしまうなんてことも 。
家族全員が暮らしやすいように、プライバシーに配慮してくださいね。
【対策】・リビングのソファを2階が見えにくい位置に配置する・2階の腰壁はクリアパネルを避ける・吹き抜け周りを壁で囲むリビングの配置や向きを工夫して、ソファに座ったときに2階が見えにくいような間取りにしましょう。
ソファの背面側に2階の廊下や階段を配置できれば、リビング側からの目線が気になりにくいです。
間取りの対策が難しい場合は、吹き抜けまわりの2階の腰壁を工夫して目隠ししましょう。
クリアなパネル材やアイアンバーなどの目線が通りやすいものは、避けることをおすすめします。
また、吹き抜け周りを壁で囲むことで2階への目線を遮ることができます。
開放感とのバランスを考えながら、プライバシーへの配慮を行ってくださいね。
⑤掃除が大変だった
リビングに大きな吹き抜けを付けたら、掃除が大変だったという事例です。
吹き抜けに次のようなものを施工した場合、手が届かず掃除ができなくて困ったという方も少なくありません。
・照明
・化粧梁
・窓
・シーリングファン
ホコリが溜まっていてもきれいにできないと、モヤモヤしてしまいますよね。
【対策】・2階から掃除ができるように間取りを考える・長いモップなどを購入する・業者に依頼して掃除してもらう2階の吹き抜け周りの廊下から届く位置に、照明やシーリングファンがあれば掃除ができます。
柄の長いモップなどがあると便利です。
ただし、吹き抜けの掃除は落下すると大怪我につながる可能性も。
安全性を考えて年に数回は業者に依頼して、入念に掃除をしてもらってもいいでしょう。
⑥吹き抜けではなく二階の部屋数を増やせばよかった
リビングに大きな吹き抜けを作ったが、2階の部屋を増やしたり大きくしたりすればよかったという意見もあります。
入居後に家族が増えたりテレワークになったりした場合に、後悔するケースが多いです。
【対策】・吹き抜けの優先度を考える・間取りのどこかにフリースペースを作っておく
・リフォームで吹き抜けを塞げるようにしておく吹き抜けの優先度を考えながら間取り作りを行いましょう。
ただし、将来の状況はわかりませんので、1・2階のどこかにフリースペースを作っておくとさまざまな生活スタイルに対応しやすいです。
また、将来吹き抜けを塞ぐ可能性があるなら、吹き抜けの大きさや窓の位置などを設計しておくことをおすすめします。
⑦西側に窓を付けたら西日が眩しい
吹き抜けの窓を西側に配置したら、西日が眩しくて後悔したという意見もあります。
西日は午後から夕方にかけて室内へ差し込み、日差しが強いため不快に感じてしまうことも。
また、夏場の西日によって室内が高温になることもあるため、対策が必要です。
【対策】・西側以外に窓をつける・ロールスクリーンなどを施工する 日差しが強い西側を避けて、吹き抜けの窓を配置することをおすすめします。
朝日を取り入れたいなら東側、日中のリビングを明るくしたいなら南側に窓を付けましょう。
また、リビングに大きな窓がある場合は、吹き抜けの窓は北側もおすすめです。
北側は直射日光が差し込むことがないため、どの時間帯でも優しい日差しを取り込んでくれます。
吹き抜けの窓から入る強い日差しが気になる場合は、ロールスクリーンなどを施工しておいても良いでしょう。
おわりに
リビングの吹き抜けは憧れる方が多い一方で、採用して後悔したという声も少なくありません。
しかし、事前にデメリットを理解して対策しておけば、吹き抜けがあっても居心地の良いリビングに仕上げることができます。
間取りや性能などを工夫しながら、マイホームに合ったリビングの吹き抜けを採用してみてくださいね。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
生活の質を高めるリビングの吹き抜けを作りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。