ZEH住宅は使うエネルギーを減らし、自宅でエネルギーを創り出して、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにする住宅です。
環境にも配慮した住宅であることから、国もZEH住宅を推奨し補助金制度を出しています。制度を上手く活用することでお得にZEH住宅が建てられますが、中には
補助金がもらえないという方も。
そこで今回は、ZEH補助金がもらえない原因と「令和6年度年 ZEH支援事業」の概要を紹介します。
ZEH住宅を建てて補助金を受け取りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
令和6年度の「ZEH支援事業」の概要
▷施工事例:二種類の外壁材×回遊導線のある平屋の住まい令和6年度に申請できる、
「ZEH支援事業」概要を紹介します。
「ZEH支援事業」の正式名称は、二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金です。
公募対象
公募対象は、一般公募と新規取組公募に分かれています。
・一般公募:交付要件を満たす全てのZEHビルダー/プランナーが補助対象住宅に関与できる公募
・新規取組公募:交付要件を満たす
新たにZEH普及に取り組むZEHビルダー/プランナーのみ補助対象住宅に関与できる公募
昨年度から補助金申請を行っていた会社と、今年度から新たに申請する会社で申請件数や期限が異なります。
新規取組公募は1つの会社につき1件しか申請できず、2件目からは一般公募としての申請です。
自分達の申請がどちらに該当するのかを、住宅会社に確認しておきましょう。
補助金額
補助金額は、建物の仕様や採用する設備によって異なります。
・ZEH: 定額55万円/戸・ZEH+: 定額100万円/戸「ZEH+」は「ZEH」よりも省エネ性能が高い住宅のことです。
ZEH+はさらに性能を高めることで、
最大125万円/戸まで補助額を増やすことができます。
また、ZEH・ZEH+どちらも次のような設備を導入することで、補助額が加算されます。
・蓄電システム:上限20万円・直交集成板(CLT):定額90万円・地中熱ヒートポンプ・システム:定額90万円・PVTシステム(方式・パネル面積により異なる):65万円・80万円・90万円・液体集熱式太陽熱利用温水システム(パネル面積により異なる):12万円・15万円補助額は、一般公募・新規取組公募で違いはありません。
申請期間
・新規取組公募(単年度事業):2024年4月26日(金)10時 ~ 2024年8月30日(金)17時・一般公募(単年度事業):2024年4月26日(金)10時 ~ 2025年1月7日(火)17時・一般公募(複数年度事業):2024年11月5日(火)10時 ~ 2025年1月7日(火)17時それぞれ申請期限が異なりますので、該当する公募を住宅会社に確認し、スケジュール組みをしてもらいましょう。
申請後も、中間報告や完了報告が必要です。
工事完了および引渡し期限
・新規取組公募(単年度事業) : 2025年1月27日(月)・ 一般公募(単年度事業) : 2025年1月27日(月)・ 一般公募(複数年度事業) : 2025年1月31日(金)上記日程までに工事を完了して、代金の支払いと引き渡しを完了させる必要があります。
▷参照元:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業
ZEH補助金がもらえない8つの原因
ZEH補助金がもらえない原因を8つ紹介します。
①ZEHビルダー/プランナーに登録していない会社と契約した
ZEH補助金は、
事業登録した会社が対象です。
そのため、登録をしていない会社と契約をした場合、そもそもZEH支援事業に申請することができません。
②2023年12月21日以前に請負契約をした
令和6年度のZEH支援事業は、原則として
2023年12月22日以降に契約した物件が対象です。
まだ着工しておらず、スケジュールや条件を満たしている場合でも、契約時期によっては申請できませんので注意しましょう。
③申請期限を過ぎてしまった
申請期限を過ぎてしまった場合も、もちろん補助金を受け取ることはできません。
なかなか間取りや仕様が打合せが長引いてしまうと、申請期限に間に合わなくなるケースも考えられます。
どの公募に当てはまるかによって申請期限が異なりますので、必ず住宅会社とスケジュールの擦り合わせを行いましょう。
④予算が上限に達してしまった
申請期限内であっても予算が上限に達してしまった場合は、補助金の公募が終了してしまいます。可能であれば期限内ギリギリではなく、余裕を持ったスケジュール組みをしてくださいね。
⑤建物が基準の仕様を満たしていない
建物がZEH支援事業が定めた基準に満たしていない場合も補助の対象外です。
そもそもZEH住宅になっていなかったり、ZEH+で申請したのにZEH基準の家だったりした場合、補助金が受け取れません。このようなミスを防ぐために、ZEH住宅の建築実例が多い住宅会社に家づくりを依頼することをおすすめします。
⑥中間・完了報告をしなかった
ZEH支援事業は、申請しただけで貰える補助金ではありません。
中間報告と完了報告を行う義務があります。
・中間報告:原則として着工日から3週間以内に提出・完了報告:原則として引渡日から15日以内に提出申請は住宅会社が行いますので、報告が完了したか確認しておくと安心です。
また、入居後に
「定期報告アンケート」にも回答することが要件になっています。
回答しないと交付決定の取消しや返還を求められる場合があるため、必ず行いましょう。
⑦交付決定通知前に着工した
ZEH支援事業は、申請後に交付決定通知が出されてから着工するというスケジュールです。
交付決定後に、
着工前の敷地の写真を撮影することが要件としてあります。
必ず交付決定が下りてから、BELSの評価書を取得して着工するようにしてくださいね。
⑧国庫を財源とする他の補助金事業を活用した
国のお金を財源とする他の補助金事業を活用した場合、ZEH支援事業を活用することはできません。
ZEH住宅の補助金に限らず、国庫を財源とした家づくりに関する補助金は併用不可です。どの補助金を活用すればお得になるのか、必ず事前に確認してから申請することをおすすめします。
ちなみに財源が自治体であれば、ZEH支援事業との併用が可能です。自治体の補助金も活用したい場合は、事前に住宅会社に相談しておきましょう。
「子育てエコホーム支援事業」でもZEH住宅が補助金の対象に!
▷施工事例:リビングと中庭とガレージがつながる平屋の住まいZEH住宅を建てて補助金を受け取れるのは、ZEH支援事業だけではありません。
住宅省エネ2024キャンペーンの一環である「子育てエコホーム支援事業」でも、ZEH住宅が補助対象になっています。
ZEH住宅への補助金額は80万円です。「ZEH支援事業」の補助金額は55万円なので、子育てエコホーム支援事業の方が多くの補助金を受け取れる可能性があります。
ただし、
細かな条件や建物の仕様によってどちらがお得になるかが変わります。補助金申請の実績が多い住宅会社に家づくりをお願いし、入念に打合せを行いましょう。
「子育てエコホーム支援事業」については、こちらのコラムで細かく解説しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
▷関連コラム:【最新】住宅省エネ2024キャンペーンで新築住宅が使える補助金とは|活用のポイントも
おわりに
ZEH住宅が対象の補助金制度を活用することで、お得に省エネ性能の高いマイホームを建てることができます。
しかし、制度は複雑なので建物の仕様やスケジュールによっては、補助金がもらえないことも。
補助金申請の実績が豊富な住宅会社に家づくりをお願いして、確実に補助金を受け取れるようにしてくださいね。アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
ZEH住宅を建てたい方や補助金を活用した家づくりをしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。