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2024-04-19

地震に強い家の特徴11選|耐震性を確保した木造住宅を建てよう

「家を建てるなら地震に強い家にしたい!」とほとんどの方が思いますよね。
日本は地震が多い国なので、家族が安全に暮らすために耐震性にこだわることは非常に大切です。

今回は地震に強い家の特徴を紹介します。
取り入れやすいポイントもたくさん紹介していますので、ぜひ家づくりにお役立てくださいね。


地震に強い家の特徴11選

地震に強い家の特徴を紹介します。


①建物形状の凹凸が少ない

▷施工事例:充実収納、家事導線がスムーズなお家


建物の形状は、正方形や長方形などできるだけシンプルであることが望ましいです。

凹凸が多い建物は建物の揺れを受け流すことができず、どこか1点に大きな負荷がかかってしまうケースも少なくありません。
1回の揺れは耐えられたとしても、何度も同じ場所に負荷がかかってしまうと、そこから建物が倒壊してしまいます。

凹凸の少ない形状なら、揺れによって建物がねじれても、全体で受け止められるため負荷を分散させることが可能です。
シンプルな形状を意識しながら、間取りや外観デザインを考えてくださいね。


②1・2階の壁のバランスが取れている

▷施工事例:自然素材にこだわった34坪の家

平面のシンプルさだけでなく、1・2階のバランスも重要です。

例えば、1階は柱や壁の少ない大空間で、二階は細かく区切られた間取りでは、壁量のバランスが悪いですよね。
二階からの荷重が多くかかるため、地震の際に1階部分が倒壊してしまう危険性があります。

できるだけ柱や壁の位置を1・2階で揃えると、上下方向へ揺れがスムーズに伝わって負荷が分散しやすいです。
1階と2階の柱や壁が揃っている割合は「直下率」と言い、直下率が高いほどバランスが良い家の目安となります。

使いやすい間取りを考えるだけでなく、バランスも意識してみてくださいね。


③オーバーハングしていない

▷施工事例:家族の時間を大切にした店舗付き住宅

建物がオーバーハングしていないことも、地震に強い家の特徴です。

オーバーハングとは、1階よりも2階部分の建物がせり出している間取りを指します。
デザイン性のためや、庇の代わりとしてオーバーハングを採用するケースが多いです。
また、敷地がコンパクトな場合、駐車スペースの上をオーバーハングさせることもあります。

オーバーハングしている間取りは、1階からの支えがない箇所ができるため、建物のバランスが悪くなってします。
一部分に荷重がかかり、倒壊の原因になるケースもありますので、リスクを理解した上で採用しましょう。


④平屋建て

▷施工事例:家族で楽しむガレージ×平屋の住まい

1階だけの平屋建ては、二階建てと比べて地震に強い家と言えます。
平屋は建物高が低く、地盤に接している面が広いて安定性があるため、大きな揺れにつながりにくいです。

また、2階のバランスを考慮する必要がないため、比較的自由度の高い間取りづくりができます。
地震時に家族がワンフロアに集まっているため、コミュニケーションが取りやすく避難しやすい点もメリットでしょう。


⑤屋根・外壁が軽量

▷施工事例:ガルバ×無垢材の中庭のある住まい

建物の形状や高さだけでなく、重量にも目を向けることが大切です。
屋根や外壁などの高い位置のものが重いと、揺れが大きくなって建物に負荷がかかります。

上の画像のようなガルバリウム鋼板は軽量なので、地震に強い家にしたいならおすすめの屋根・外壁材です。

スタイリッシュな外観に仕上がるため、デザイン面を気に入って採用する方もたくさんいます。
価格・デザイン・重量(耐震性)・メンテナンス性など、トータル的に判断して外壁材・屋根材を選びましょう。


⑥建物の角が壁になっている

▷施工事例:リビングと中庭とガレージがつながる平屋の住まい

地震に強い家にしたいなら、建物の角は壁になるような間取り作りを意識しましょう。

近年、大開口の窓やビルトインガレージなどが人気ですよね。
これらの間取りは壁の端まで窓や開口になっていて、建物の角を支える壁量が減ってしまうことがあります。

箱を組み立てるときに、角がしっかりしていないとバランスが悪かったり倒れてしまったりすることは、想像つきますよね。
建物も同じで、角の3尺分は壁であることが好ましいです。
※3尺=91cm(尺モジュールの場合)

3尺分の壁があれば、耐力壁などを施工することも可能です。
壁一面の端から端まで開口を取りたい場合は、設計士から耐震性についてしっかりと説明を受けましょう。


⑦耐震等級3が確保できている
耐震性の基準が数値化されている耐震等級を確保することもポイントです。
耐震等級とは1~3まであり、数字が大きくなるほど耐震性が高い家という証明になっています。

・耐震等級1:建築基準法で定められた「耐震基準」と同等の基準。「数百年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度6強~7相当)に対して、倒壊・崩壊しない」、「数十年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度5強相当)に対して、損傷を生じない」程度。

・耐震等級2:耐震等級1の1.25倍の耐震性が必要。「数百年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度6強~7相当)の1.25倍の力に対して、倒壊・崩壊しない」、「数十年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度5強相当)の1.25倍の力に対して、損傷を生じない」程度。

・耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の耐震性が必要。「数百年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度6強~7相当)の1.5倍の力に対して、倒壊・崩壊しない」、「数十年に一度程度発生する規模の地震による力(東京における震度5強相当)の1.5倍の力に対して、損傷を生じない」程度。

国土交通省が発表した熊本地震の報告書では、「耐震等級3大きな損傷が見られず、大部分が無被害であった」と記載されています。
▶参照元:「熊本地震における建築物被害の原因 分析を行う委員会」報告書のポイント|国土交通省

耐震等級3の家が必ず倒壊しないとは限りませんが、耐震等級1の建物と比べて地震に強いことは確かです。

ちなみに、「耐震等級3相当」の家が建てられるハウスメーカーでも、全棟耐震等級3を確保しているわけではありません。
耐震等級3の建物を希望する場合は、間取りを作り始める前に設計士に伝えておきましょう。


⑧基礎や床を強固にする

▷施工事例:家事がしやすい中庭のある住まい

壁や柱などの垂直方向だけでなく、地盤と平行に広がる基礎や床にこだわることもポイントです。

基礎は、「布基礎」と「ベタ基礎」のどちらかが一般的な住宅で採用されています。

・布基礎:建物の形に沿って立ち上がり部分にだけ鉄筋を組んだ基礎
・ベタ基礎:立ち上がり部分と地盤と接する面全体に鉄筋を組んだ基礎

布基礎は建物を点で支える、ベタ基礎は建物を面で支えるイメージです。

最近では、布基礎でも地盤面にコンクリートを流して仕上げている会社もあるため、一見すると布基礎・ベタ基礎が分かりにくいかもしれません。
しかし、地盤面に鉄筋が入っているのと入っていないのでは、強度に大きな差が付いて耐震性にも関わります。

細かな点までお伝えすると、同じベタ基礎でも鉄筋の太さや間隔、コンクリートの立ち上がり幅や高さでも強度は全然変わります。
家づくりを任せる住宅会社が、どのような基礎を採用しているのか、必ず確認するようにしてくださいね。


⑨地盤が強固である
基礎・建物を支える地盤が強固であるかどうかも、重要なポイントです。
地盤が軟弱な敷地の場合、地震の揺れなどによって地盤が沈下してしまい、建物が傾く可能性があります。

住宅を建てる前には必ず地盤調査を行いますので、敷地の地盤状況を確認しましょう。
軟弱な地盤でも改良工事を行うことで、住宅が問題なく建築できる地盤にすることが可能です。

築年数が経った後に、リフォームで建物の耐震補強工事をすることはできますが、地盤改良工事は新築時にしかできません。
必ず地盤の状態に合わせた対応を取るようにしてくださいね。


⑩湿気が溜まりにくい構造になっている
地震に強い家にするためには、基礎や柱、壁などの構造体が丈夫であることもポイントです。
湿気が溜まりにくい構造にすることで、建築材の健康を守ることにつながります。

壁・屋根・基礎に空気の通り道がないと、換気ができずに湿気が溜まりやすくなってしまいます。
すると、構造体の腐食やカビ、シロアリ被害の原因につながることも。

地震に強い家を建てても、構造体が弱ってしまったら耐震性は大きく下がります。
住宅会社にどのような湿気対策を行っているのかを、忘れずに確認してくださいね。


⑪定期的なメンテナンスをしている


地震に強い家にするためには、建てた後のメンテナンスも行うことも大切です。
建築時に耐震性にこだわる方は多いですが、住んでからも気にかける方は意外と多くありません。

メンテナンスを行わないと、建物の質はどんどん低下していくため、耐震性が損なわれていく事例も多いです。
例えば、屋根や外壁のメンテナンスを怠ると、そこから雨漏れを起こして構造体が腐食するかもしれません。

また、地震後に窓やドアの開閉がしづらくなったなら、揺れによって建物のゆがみが生じた可能性があります。
放置をしていると、窓やドアが開閉できなくなるだけでなく、次の地震で倒壊の危険性も。

プロに依頼して定期的に建物状態を確認してもらい、耐震性を保てているかチェックしましょう。


おわりに
地震に強い家を建てることで、家族が安全に過ごすシェルターを確保することが可能です。
衣食はマイホームを建ててから備蓄することはできますが、耐震性の高い「住」は建築地にこだわる必要があります。

住み心地やデザイン性だけでなく、地震に対する強さにもこだわって家づくりを行いましょう。
住宅会社ごとに耐震性能へのこだわりは異なるため、必ず説明を受けてくださいね。

アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
耐震性へのこだわりが気になる方は、ぜひお気軽にお問合せください。