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2023-12-15

住宅ローンの保証料を分かりやすく解説|相場や計算方法、安くする3つのポイントも

住宅ローンを借りるときに、ほとんどの場合に「保証料」という諸費用がかかります。

保証料は数十万円という大きな金額のため、しっかり内容や相場、計算方法を理解して損をしないことが大切です。

また、支払方法や住宅ローン選びによっては、保証料を安くすることもできるためポイントを覚えておきましょう。

今回は住宅ローンの諸費用について分かりやすく解説しますので、家づくりを考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。


住宅ローンの保証料とは



保証料とは保証会社に支払いをするお金で、住宅ローンの諸費用の1つです。

金融機関が貸し付けたお金を回収できなくなることがないようにするために、借入する人に対して保証会社との契約と保証料の支払いを条件としています。

保証会社の仕組み

保証会社に保証料を支払うと、万が一の事態が起きた際に返済の手助けをしてくれます。

具体的には、病気や失業などの何らかの理由によって返済ができなくなってしまったときに、保証会社が一時的に返済を肩代わりする仕組みです。

返済者に変わって、保証会社が金融機関へ住宅ローンを返済してくれます。


注意点は、保証会社が住宅ローンを肩代わりしてくれても、ローンの返済自体はなくならないということです。

金融機関への借入はなくなりますが、その後は保証会社へ返済を続ける必要があります。


団体信用生命保険は加入している保障内容によってローンがゼロになったり減額したりすることがありますが、保証会社によってローンが無くなることはありません。

混同することがないように注意しましょう。


支払方法は「一括前払い型」と「金利上乗せ型」の2パターン
保証料の支払い方法は次の2通りです。

・一括前払い型(外枠方式):住宅ローンの契約時に一括で保証料を支払う
・金利上乗せ型(内枠方式):月々の返済に上乗せをして分割して支払う

一括前払い型はまとめて支払いを行うため、金利上乗せ型と比べて利息分だけ保証料が安くなります。

繰上返済や一括返済を行った場合、保証会社の算定方式によって一部の保証料が払い戻しされるケースも。

ただし、まとまった金額が必要なため、初期費用を抑えたい方にとっては不向きです。


金利上乗せ型は毎月の支払いに保証料を分散できるため、初期費用を抑えられます。

しかし、毎月の返済額が上がってしまうため、ライフプランをしっかりと立てた上で選択することが大切です。

繰上返済などを行っても、今まで支払った保証料が戻ることはありません。

保証料の相場と計算方法



保証料の相場と計算方法について解説します。

保証料率は金融機関によって差がある
保証料はすべての金融機関で共通した金額が定められているわけではありません。

各金融機関で保証料率が異なるため、住宅ローンを選ぶときには保証料の額も比較することが大切です。


また、同じ借入額でも、借入する人によって保証料は変動します。

医療保険や自動車保険などと同様に、借入に対して懸念点がある方が保証料が高くなるというような仕組みです。

保証料を安くするコツやポイントは後ほど紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

「一括前払い型」の保証料の相場
保証料を一括で支払うときの相場は、借入額100万円あたり2~2.5万円前後です。

計算方法は次の通りです。

・借入額2,500万円の場合:25×2~2.5万円=50~62.5万円
・借入額3,000万円の場合:30×2~2.5万円=60~75万円

100万円あたりの借入額に保証料を掛け合わせます。

ちなみに、常陽銀行では住宅ローンの概要ページに「一括前払い型」の保証料の目安について次のように記載しています。

・借入年数30年:9,557円~47,827円(100万円あたり)
・借入年数35年:10,290円~51,519円(100万円あたり)
▷参考ページ:住宅ローン商品概要|常陽銀行

相場は1~2.5万円前後とお伝えしましたが、実際には100万円あたり1~5万円と大きな幅があります。

実際に住宅ローンの事前審査を受けて、保証料の額を理解した上で資金計画を立てることが大切です。

「金利上乗せ型」の保証料の相場

金利上乗せ型の保証料の相場は、「実行金利+0.2%前後」が相場です。

借入金額に保証料率を掛けることで計算できます。

金利が0.6%の住宅ローンに保証料を0.2%上乗せした場合の、具体的な金額を確認しましょう。

・借入額2,500万円の場合:毎月2,258円上乗せ(35年間で約95万円)
・借入額3,000万円の場合:毎月2,710円上乗せ(35年間で約114万円)

月々の負担はそれほど多くないと感じるかもしれませんが、一括前払い型の相場と比べると大幅に金額が上がります。

金利の上乗せがどのくらいかを確認するだけでなく、トータルの支払額も計算して支払方法を決めましょう。

金利上乗せ型の場合、常陽銀行が提示している保証料の目安は年0.1%~年0.4%です。
▷参考ページ:住宅ローン商品概要|常陽銀行

一括前払い型と同じく幅がありますので注意しましょう。


保証料を安くするための3つのポイントを解説



保証料を下げる確率を高めるためのポイントを解説します。

ただし、すべてのケースで保証料を下げられるという訳ではありませんので、ご了承ください。

①返済負担率を下げる
借入条件を良くするために返済負担率を下げる方法です。

返済負担率とは、年収に占める返済額の割合のことを指します。


負担率が高いほど住宅ローンの支払いが家計を圧迫していることになるため、返済が滞る確率も上がりますよね。

そのため、金融機関や保証会社が保証料率を引き上げる要因になってしまいます。


返済負担率を下げることで、安定した返済ができる可能性が高いと判断してもらうことができ、保証料を下げられるケースも。

家づくりの資金計画を見直して予算を下げたり、自己資金の額を増やして借入額を減らしたりする方法で、返済負担率を下げてくださいね。


②一括前払い方式(外枠方式)を選択する
前述した通り、保証料には「一括前払い型」と「金利上乗せ型」の2つがあります。

一括前払い型を選ぶと、金利上乗せ型の利息分を減らすことができるため、トータルの支払額を下げることができます。

自己資金に余裕がある方は、一括前払い型を選んでお得に支払しましょう。

③「保証料不要」の住宅ローンを選ぶ
金融機関の中には保証料不要の住宅ローンを扱っていることもあります。

保証会社との契約はしても保証料がかからないというのは大きなメリットですよね。


ただし、保証料不要の住宅ローンは「事務手数料」が割高に設定されている可能性があるため注意が必要です。

具体的な例を紹介します。

・A銀行:事務手数料は一律10万円、保証料は相場と同じ
・B銀行:事務手数料は借入金額の2.2%(税込)、保証料は不要

保証料がかかる住宅ローンでも保証料率が相場より低い場合は、保証料不要の住宅ローンよりも割安になることがあります。

複数の金融機関の審査を受け、自分にとって最もメリットのある住宅ローンを選びましょう。

おわりに
保証料は住宅ローンを借入するときにかかる諸費用です。

なるべく保証料を抑えることで、総予算を下げたり建築費用に回せたりするため、しっかりと比較することが大切です。

金融機関や保証会社によって保証料率が異なるため、事前審査の結果を見て条件の良い住宅ローンを選びましょう。


アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。

家づくりに大きく関わる住宅ローンのサポートも行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。